最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~

3、私の罪

ピピピ、ピピピといつものアラームが鳴って目が覚めた。
ゆっくりと起き上がってスマホのアラームを止める。
時刻は午前六時半。
よく眠れなかったせいか身体が怠い。
なのに悲しいことに朝は毎日必ずやって来る。
今日は四月一日、月曜日。
会社に行きたくない。
でも、病気でもないのに休むなんて社会人として許されない。
「……行かなきゃ」
髪をグシャッとかき上げながらベッドを出て、軽くシャワーを浴び、眠気を覚ます。
いつもならこれで頭がスッキリするのに、今日は頭が重かった。
髪をドライヤーで乾かすと、鏡を見る。
「……酷い顔」
目の下にくっきりとパンダのような隈。
ハハッと渇いた笑いを浮かべながら、真っ赤なフレームのメガネをかける。
視力はいいが、メガネをかけていないと母のことを思い出して辛いのだ。
親戚の人が言うには、私は母に瓜ふたつらしい。
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