隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

申し訳なさで消えてしまいたくなる。

「…本当にごめんなさい」

「体調崩したのは西野のせいじゃ無いだろ。
そんな事で謝るな」

優しい声でそう返されて、思わず泣いてしまいたくなった。
体調を崩した、なんてレベルじゃないのに。
私のせいじゃないわけないのに。

いつまでもいつまでもトラウマに囚われて忘れられない弱い私のせいなのに。



「そういえば、ずっと携帯鳴ってたぞ」

俯く私に、石川部長がふと思い出したようにそう言った。

ずっと鳴ってたって、誰だろう?

言われてポケットにしまっていたスマホを取り出し、待ち受けに表示されている時刻を見てハッとする。


PM 8:00



湊人と待ち合わせていた時間は7時。
…もう一時間も過ぎてる!
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