隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー
だけど、梨架を妬んだりする気持ちなんて、
私のどこからも湧いてこない。
私も梨架の事を無条件に愛する人間の一人なのだ。
「そんなにお菓子も用意してるの?」
「うん!だって飛行機の中暇だし。安藤さんと隣だけど、安藤さんすぐ寝るんだもん。すごいからね、滑走路走り出した時点でいつも隣見たら既に寝てるから」
「離陸前に寝ちゃう人って、少ないかも」
「でしょ〜」
梨架とそんなたわいもない話をしながら車を走らせる。
そして、ちょうど悔しいようなタイミングで信号機が赤になり、私は信号に従って車をとめた。