隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

その気持ちに名前をつけるなら、それはきっと。



「石川部長と何かあったわけじゃないよ。
昔付き合ってた人と、ちょっとね」


「………そ、そっか」


不自然に長い沈黙の後、木嶋がそっかと呟いて、ガタンっと席を立った。


「え、木嶋、どこいくの？」

「あ、いや、喉が乾いたからコーヒーでも飲もうかなぁと…」

「？コーヒーなら、そこにあるみたいだけど」


そう言って、まだ木嶋の机の上で湯気をたてているコーヒーを指さすと、木嶋は今度はストンとまた腰を下ろした。


「あ、ほんとだほんとだ。」

「もう、急にどうしちゃったの？」


「いや……そ、それで、西野はその元彼の事まだ好きだったりするのか？」