隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

急に戻ってきた話題に少し驚きつつも、
ゆっくりと今の気持ちを返す。


「…ううん。もう昔と同じ気持ちは無い」


全て誤解だった事がわかって。

昔抱いていた湊人の気持ちが全く蘇らなかったといえば嘘になる。

あんなに好きだったのだ。

今はもう、湊人を拒絶する理由も無い。
湊人もまだ私の事を好きだと言ってくれている。



だけど。


「私、今は…」


そう答えかけた時、
携帯がメールの着信音で震えた。

机の上に表をむけて寝せていたスマホの画面に、送信相手が表示される。
それが石川部長からだと分かり思わず顔をほころばせた時、木嶋がまた立ち上がった。



「俺。やっぱりお茶買ってくる」

「えっ、あ….うん」



どうしたんだろう、やっぱり今日の木嶋は挙動不審な気がする。

やっぱり変な事聞いたのがいけなかったのだろうか。木嶋は恋愛方面にはナイーブだったり…?
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