隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー
店に専用の駐車場が無いため近くの駐車場に車をとめ、店までの道を二人で歩く。
莉子の男装姿は、顔立ちが並外れて良いこともあってよく似合っていた。
遠くから見れば華奢な美少年…といった所か。
それでも陶器のように白い肌や吸い込まれそうに綺麗な瞳や華奢な身体は女性的でしかなく、
俺の視線を縛る。
「私、何かおかしい?」
そう言われて、莉子をじっと見つめてしまっていた事に気がついて慌てて目をそらした。
「いや。莉子の頭に虫が付いてるなぁと思って思わず」
「……っっ!?」
不意に出たそんな冗談は、大の虫嫌いの莉子によく効いてしまったらしく。
声にならない叫び声を上げた莉子は、思い切り涙目になって固まった。
「う、嘘…っ、湊人、は、早く取って…っ」