隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー


「すごく素敵な所だね」


部屋を見回して莉子がそう呟く。
目をきらきらさせてそんな事を言う莉子が、少し子供っぽくて可愛らしい。
確かに、最近出来た店だということもあって店内は内装も外装もとても綺麗だった。

「湊人、どうして色んなお店とか知ってるの」

「撮影で一緒になった先輩とかが、よく色々連れて行ったりしてくれるからかな」

「へぇ、楽しそう」

「莉子も今度一緒にどう?」

「まさか」

そう言って莉子がクスッと小さく笑った。

あー…俺、莉子を笑わせたのなんていつぶりなんだろう。
思えば付き合ってた頃もよく莉子の事を不安にさせていたのだから、俺が莉子にしてしてあげられた事って一体‥って、俺好きな女目の前にして飯食いに来てんのに、何ウダウダ過去のこと後悔ばっかしてんだよ。

「何頼む?」

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