隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

時間が経つにつれて増していく気持ち悪さに耐えながら、スマホをいじったり手帳を書いたりして時間を潰す。

─どれほどそうしていただろう。
2時間程経った所で、もういいかなとやっとトイレのドアを開け、そっと廊下に出た。

良かった。
あれだけ待った甲斐あって人もいない。

窓の外を見るともうすっかり暗くなっていて、トイレの中にいて気がつかなかったが雨が降っているのが分かった。

傘を持ってくるのを忘れたけど、もう濡れているんだから関係ない。
これで梨架に濡れてる理由も雨だって説明できるしむしろ良かった。

窓を眺めて、そう胸を撫で下ろした時だった。



「…西野?」


嘘…。

石川部長?



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