隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

そうやって髪を拭いていると、
石川部長がいきなりハッとしたような表情になって少し目を見開いたかと思えば、そのまま私から素早く顔を反らした。

「え、どうしたんですか?」

私、何か変だったかな。

「どうしたって……良いのか」

石川部長が目を反らしたまま答える。

良いって、何が?

石川部長のジャケットを羽織ってるし、
そもそもスーツを着ているから下着が透けている訳でもない。
わけが分からずポカンとする私に、石川部長が言いにくそうに返した。

「いつも前髪で顔隠してるから、あんまり人に見られたくないのかと思ってたんだけど」

「……!」


言われて、いつものように髪を拭いて長い前髪もすっかりかき上げるようにして流していた事に気がつく。


嘘、何やってるの私…!
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