隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

「晩飯でもいいよ。西野と呑んでみたいし」

「ちょっ、声が大きい…!それに昼も夜も木嶋とご飯とか行かないから」

「ええっ、何で」

そう言って急にしゅんとした顔をされると、
ものすごく自分が悪者のように感じる。
いや実際キツい事を言ってしまったのは事実だけど、このままじゃ私の身の上が危ない。
…それに。
昨日アクションを起こしたのが花岡さんだったというだけで、私が木嶋と仲良くするのを面白くないと思う人が他にいる可能性だってある。

「西野冷たくない?」

そう言って私を見る木嶋の目は本当に何処かの子犬のようだ。
その手にはもう乗らない。

「冷たくないし、木嶋がしつこいだけ。
別に私達ご飯に行く程仲良くないでしょ」

「ほらそういう返しがさ、冷たい」

「……。」

言い返す気力も無くなって肩を落とす。
…何でこんな事になってるんだろう。
私はなるべく職場でのコミュニケーションは控えて生活してきて、これからもそうやっていくつもりだったのに。
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