隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー
お礼が欲しいって言ったのは木嶋じゃないか。そう心の中で突っ込むと同時に、木嶋の泳いでいた目の動きが止んで小さく叫ばれた。
「その、やっぱり俺、西野と呑みに行きたい!」
「…え」
予想外の"お礼"の内容に思わず目を丸くする。
やっぱりって…言われてみれば今朝もそんなことを言っていたような。
木嶋、本気で言ってたんだ。
「呑みに行くって、私なんかと呑みに行くのがお礼になるの?」
「なんかって、俺はずっと…」
「ずっと呑みに行きたかったの?」
「そうじゃなくて…いやまぁそうなんだけど」
変な人だとは思ってたけど、木嶋ってやっぱり変わってる。
私みたいな人と呑みに行きたいとか。