隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー
hide4
木嶋side
初めて西野を見たのは、入社式の時だった。
西野は覚えていないに決まってるけど、入社式の日、俺と西野は隣の席に座って社長や役員の講話を聞いていた。
背中の辺りで切りそろえられた綺麗な長い髪。陶器のように白い肌。華奢な肩幅。
顔は不自然に長い前髪でよくわからなかったが、それでもふとした時に前髪の奥に覗く茶色がかった瞳にドキっとする。
俺から見た西野は同期とは思えない程に落ち着いていて、大人で。
顔もよくわからない癖に可愛いと思ったし、言葉も交わした事もないのに、入社式で隣に座ったその日から西野の事が気になってしょうがなかった。
入社して同じ課に配属されてからは、
気がつけばいつも西野の事を目で追ってた。
正直、学生の頃から気になる女子が出来たら
自分から積極的に話しかける事が出来たし、そうやっていつも欲しい存在を手に入れてきた。