独占欲強めな同期の極甘な求愛
◇
「ありがとうございました。では失礼します」
営業部で書類の承認をもらうと、一礼してその場を後にする。大きな部署名だけあって、たくさんの人で溢れていてみんな忙しそう。海外事業部も同じフロアにあって、英語も当たり前のように飛び交っている。いつも来るたび思うけど、地味な経理部とは雲泥の差だ。
そんなことを考えながら歩いていると、がやがやと騒がしい声が耳に届いた。吹き抜けになった渡り廊下から下を覗き込むと、エントランスに設置された仮設ステージ上で、二人の女性がマイク片手話す姿が目に入った。
さっきまで顔が思い出せなかったけど、一般人とはかけ離れたオーラに、一目で楪くるみだとわかった。
司会者と思われる女性にインタビューを受けながら、楪くるりみがそれに対して答えている。公開対談といったところだろう。カメラマンや雑誌記者のような人もたくさん来ていて、大賑わいだった。
きっと臣の課で企画されたもの。現に臣が彼女の後ろに控えているのが見える。それと花笑ちゃんも。あのCMは彼女の会社がスポンサーだと言っていたいし、きっとこの企画の打ち合わせのために、花笑ちゃんはここに出入りしていたのだろう。
「ありがとうございました。では失礼します」
営業部で書類の承認をもらうと、一礼してその場を後にする。大きな部署名だけあって、たくさんの人で溢れていてみんな忙しそう。海外事業部も同じフロアにあって、英語も当たり前のように飛び交っている。いつも来るたび思うけど、地味な経理部とは雲泥の差だ。
そんなことを考えながら歩いていると、がやがやと騒がしい声が耳に届いた。吹き抜けになった渡り廊下から下を覗き込むと、エントランスに設置された仮設ステージ上で、二人の女性がマイク片手話す姿が目に入った。
さっきまで顔が思い出せなかったけど、一般人とはかけ離れたオーラに、一目で楪くるみだとわかった。
司会者と思われる女性にインタビューを受けながら、楪くるりみがそれに対して答えている。公開対談といったところだろう。カメラマンや雑誌記者のような人もたくさん来ていて、大賑わいだった。
きっと臣の課で企画されたもの。現に臣が彼女の後ろに控えているのが見える。それと花笑ちゃんも。あのCMは彼女の会社がスポンサーだと言っていたいし、きっとこの企画の打ち合わせのために、花笑ちゃんはここに出入りしていたのだろう。