独占欲強めな同期の極甘な求愛
「そんな風に思っているんだったら、あんな風に心配したり、愛しそうに抱きしめたりしないと思います。ゲストの私に見向きもせず、白鳥さんに一直線だったし。傷ついたなーあれは。今思い返しても胸が痛い」
自嘲気味に笑って目を伏せる花笑ちゃん。咄嗟にすみませんと謝った。
「謝られたほうが傷つきます」
「あ、ごめんなさい……じゃなくて、いや。あの。その」
じゃあどうしたらいいんだと軽くテンパっていると、花笑ちゃんがふふっと笑い声をあげた。
「やっぱり白鳥さんてどうしようもないくらいお人よしですよね」
「え?」
「なんだかバカらしくなっちゃった。ていうか私なんて絶対勝ち目ないじゃないですか」
勝ち目がないってそれはつまり、私相手に言っている? もしそうなら勘違いもいいとこだ。
「あの、臣にとって私は家族枠です。だからあんなことも平気で出来ちゃうし、毎週ご飯だって作らされてるし、いい宿扱いっていうか。だいたい幼馴染だということを口止めしてきた男ですよ? 花笑さんが思っているようなことは一切ないんです。だから花笑さんは……」
諦める必要なんてない、そう言いかけたところで、なにを思ったのか。花笑ちゃんが私のスカートに手をかけてきた。
「じゃあ試してみる?」
「へ?」
花笑ちゃんは不敵に笑うと、あろうことか私のスカートを一気に捲りあげた。