イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
初めましてじゃない、お久しぶり!?
真剣そうな横顔に分厚いレンズの黒ぶち眼鏡。
瞳は白いノートの上に注がれ、難しい顔つきで難問を解き始めると、急に背中が伸びて爽快そうに微笑み、ヨシッといった感じでグッと手を握り締めていた__。


私は今、とある個人病院の診察室の中にいて、聴診器を耳に当てようとしている医師の顔を見つめながら、ずっと前にあったことを思い返していた。

相手は私がそんな前のことを覚えているとはつゆ知らず、耳に聴診器を当てるとこっちに目を向け、一瞬たじろいだ様な表情をするが直ぐに平静を保ち、口元に少し笑みを浮かべて私の名前を呼んだ。


「望月さん」


ハッと我に戻って、「はい?」と返事する私に軽く溜息を吐くドクター。
私はその様子を見てもぼうっとしているだけで、流石に痺れを切らしたらしい相手が短く息を吐き出し、「服を捲って」と声を漏らした。


「えっ?服?」


どうして…と聞きそうになったが、此処は病院だった、と思い出し、ああそうか…と納得をする。


「あの」

「何ですか?」


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