イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛

歩き出して間もなく今泉君は医者らしく私の体調を心配し、食事は出来そうか？と訊いてきた。


「人によっては麻酔に過敏反応が起きて、水も飲みにくく感じる人がいるんだよな」


違和感はない？と言うから、ちっとも、と返事した。
するとクスッと笑い、胃カメラ飲むの初だったんだろ？と訊ねてくる。


「初だったけど鈍感なのかな。どうもないし、むしろ安心して空腹なくらい」


ずっと胃が痛くて治らなかったから、てっきり悪い病気かな…と不安を感じてたんだ。


「だけど、あの胃の状態なら揚げ物とか油っぽい物は避けた方が無難だよ。お粥とか雑炊とか、消化のいい物を勧めるな」


だから、取り敢えずはメニューの豊富さから決めれる所へ行こうと言われ、近くにあったファミレスへ向かう。

ファミレスでは丁度ランチタイムで、お客さんはまあまあ多かったけど、幸いにも席は空いていて、二人で窓際のテーブルに着くことが出来た。


「俺が誘ったんだから此処は奢るよ。でも、今日のところは消化のいい物に限定させて」


揚げ物とお肉は禁止な、と言われると反抗して、それが食べたくなるのが人間ってものだけど。