イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
(でも、それももうお終い。彼とはもう…会うこともない)


「バカ。葵。鈍感すぎ!」


走るのを止めるときゅうっと胃の奥が痛みだす。
ようやく治った胃炎がまた復活したのかと思うくらい辛くなり、その場に膝を折ってしゃがみ込んだ__。


(バカじゃん、私)


期限付きだと最初から分かってたのに。
地雷踏んでどうするんだ。


「バカ、アホ、マヌケ!」


頭をポカポカと殴りつけたい感じがする。
でも、今は胃の上に置いた手を離せない。


「痛いよぉ〜、今泉君…」


助けてぇ〜、と縋りたい気分だった。

ファミレスの駐車場で倒れた時と同じく、優しく脈を測ってくれる彼の手が欲しい…と思い出しながら涙した___。


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