イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
「うーん、仕様がない」


相手は医者だし、奢ってもらうんだから言うことを聞いておくか…と不満に思いつつもメニューと睨めっこし、朝も抜いてるから消化のいい「鮭雑炊」を選択。

そして、着席後に持ってこられたお冷やで食前薬を飲み、はぁーっと息を吐くと微笑まれてしまい。


「なんか親父っぽい」

「ええー、それヒドい」


単純に息吐いただけじゃん…と頬を膨らませると、向かい側に座る彼は笑いながら謝ってくる。

その顔がまた何とも言えずイケメンオーラたっぷりで、ついついこっちは、ぼぉっと見惚れてしまいそうになる__。


(…ハッ!ダメダメ!)


ぼんやりしてたらまた不思議がられると思うと気を引き締め、今泉君は何を注文するのかな、と予想した。


(お医者さんだからランチセットとかはまず無いだろうしなぁ。かと言って、昼からステーキとかも食べないだろうし)


普通に定食?と思っていると、店員が来て「ご注文をお伺いします」と声をかけた。


「俺はブランド豚の生姜焼きをランチセットで、彼女は鮭雑炊」

「ええ〜っ、いいなぁ」


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