イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
声をかけながら胸板に手をやり、この筋肉はあの器具が作り出したもの?と視線はまた中央へと移動。


「まさかとは思うけど、筋トレが趣味なの?」


そういえば、何時ぞやもジムへ行く予定にしていた。
でも、私が落ち込んでたものだから、明日でいいとか言って、バッティングセンターに付き合ってくれたんだっけ。


「ああ。バレた?」


和かに笑う彼は肩を竦め、体調管理としてやってるだけ…と話すが。


「管理するだけで、これだけの器具がいる?」


ついそう訊いてしまいたくなる程の種類だ。

ランニングマシンとかエアロバイクとか、何処の家庭でも一台はありそうな物から、ボクシングジムで見かけるパンチングマシンとか、ヨガのマット?と思う様なものまで、フローリングの上には放置されてる。


「ちょっと集め過ぎたかな」


へらっと笑って誤魔化そうとしてるけど、これって、ちょっとどころではないんじゃ……。


(……またイメージとは違う)


このお洒落な建物に見合った部屋かと思いきや、全く場違いな感じなんだけど。


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