イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
イメージ…とは程遠く
スーパーで今泉君と出会った週末、私達はデートすることにした。

デートと言っても、向こうから『明日会おう』と連絡がきただけで、それに『OK』と文字を返しただけなんだが。


「明日はこのスリッパを返却しないとダメだよね。…あ、それから私のコートと靴も持ってきて、と頼まなきゃな」


ポチポチと文字を打って送信。
少ししたら相手から『分かった』と返事が戻り、ついでに待ち合わせの場所と時間も指定されてきた。


『遅刻厳禁』


あんたは教師か、と思うような四字熟語が追加され、思わずククッと苦笑する。


「こんな感じの人だったっけ?」


疑問を口にしながら中学時代を思い出す。

あの頃の今泉君は、自分の言いたいことはハッキリと主張せず、上手く周りに合わせながら、上手に皆を導いてた気がするんだけど。


いつの話さ…と思いつつ、本当に彼と付き合うことになってしまったのがまだ信じられない。


「誰かに自慢してみたいな。中学の同級生に『執事』と付き合うことになったんだよ〜と言ったら驚いて、『何で!?』と聞いてくるんだろうなぁ〜」


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