イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
「…痛っ!」


いきなり激痛が走って、何すんのさ、と睨み付けようとしたが相手はドクター。
思わず殴り倒したくなるのを我慢して、「そこ、痛いです」と返事した。


「そうだろうなぁ」


何だか嬉しそうな表情で言い返してきた相手は、エコー検査でもしようと言い出し、ナースに準備をして…と指示を出している。


「あの、ちょっと」


エコー?とギョッとする私は医師を見つめ、そんなに悪いの!?と窺った。


「エコーが嫌なら胃通しでも構わないんだけど」


朝食食べてきてないよな、と確認されてビクッとし、まさかバリウム飲むの!?と狼狽えると、じゃあ胃カメラに変更しようかと即決し、そのまま向こう側で横になって待っていて、と促した。


(いやいや、胃カメラもしたくないんだけど)


検査室と表示された室内で、内視鏡検査に関する問診に答えながら、どうして胃痛くらいで胃カメラを撮ることになるの?と焦る。


問診票に記入した後は血圧測定や普段飲んでいる薬の有無とかも訊かれ、胃の中を綺麗にする為の薬を服用してくださいと願われて、嫌々ながら飲む羽目になった。


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