イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
「えっ。今泉君!」


そんなことしなくてもいいよ、と手を止めようとしたけど、彼は「いいから」と笑って額を拭いてくれ、それからついでに首筋にまで腕が伸び、こっちはドキンとするやら、ビクン!となるやらで。


(こういうの慣れてないから恥ずかしいんだけど)


それに何処で保護者が見てるか分からないと思うと不安で、急に冷や汗を感じて黙り込んだ。


「何?どうした?」


今泉君は私が肩を竦めたから気がついたらしい。
汗を拭く手を止めて顔を覗かせ、何かあった?と訊いてくる。


「別に何も」


答えながら確かに何も無いんだし、ビクビクしたりオドオドしたりする必要もないんだけど…と考える。

でも、自分はプライベートでもやはり保護者からすると教師で、しかも勉強もまともに教えられてないくせに…と、心の何処かで思われてるんじゃないかと考えたら、自信も何も無くなり__。


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