イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
どこまでもイメージとは違う
午後二時を回り屋内アミューズメント施設を出た私達は、近くにあるショッピングモールへと移動した。

そこですっかり下がった昼食を食べ、何するでもなくウィンドウショッピングをして回り、少し喉が渇いた…と言う彼に頷いて、二人でスムージー屋へと向かいだした。


スムージーを売ってるお店は一階の食品売り場の近くにある。その横には美味しそうなクレープ屋やアイスクリーム屋も並んでて、つい目移りしてしまい、フラフラと近付いて行きたくもなるんだけど。


(…ハッ!ダメダメ!)


まだ甘い物は控えないと。それにここ数日間、毎日精進料理みたいな物ばかり食べてるから、ようやく体重が落ちてきて、ラッキーだと思ってたところなんだ。


それなのに誘惑に負けたらダメだ…と思い、視線を逸らして反対側を見つめ、視界に入ったマネキンのスタイルに目を奪われ、思わず口から「可愛い」と声を漏らした。


「え?何が?」


今泉君は私の声に反応して反対側のお店を見遣る。
私が別に何でもないと言うのにじーっと店先を見つめ、「もしかしてアレ?」と指差し、私へと視線を向け直す。


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