イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
「…それで、その子は?」


なんだ、聞く耳持ってたのか。


「売り言葉に買い言葉で出てったよ。それで授業後に校長先生から呼び出されて、私がちょっと注意された」

「生徒じゃなく?」

「そうよ。私の方が注意されたの。教師が授業放棄させる様な言葉を言っちゃダメだって。そんなの保護者からしたら格好のクレーム材料になるって」


モンスターが多いからね…と肩を竦めると、それなら病院にもたまに来るな、と納得。


「そりゃ、大変だな」

「でしょ?こっちは必死で授業のやり方とかも考えてるのに」


やりきれない…と呟くと向かい側で麺を啜る今泉君。
その音を聞いてるとますますヤル気も失せてきて、食べたい物も食べずに頑張ってるのに…とボヤいた。


彼は私の言葉を聞いてに目線を器の中に落とす。
ここで「食べれば?」と言ってくれると有難いのに…と考えてる私の思いとは裏腹に、彼が言った言葉は__



「よし!じゃあ一緒に対策練ろう」

「は?」

「俺も授業のやり方考えてやるよ」

「えっ、いいよ」

「いいから。さっさと食べて望月さんの部屋に行こう」

「えっ、ウチへ?」


何でよ。


< 86 / 241 >

この作品をシェア

pagetop