六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】


「あたしがタチ悪いの生まれた瞬間からだ。な、マジで雪村狙いなんか?」


「そんなわけないだろ。俺はそういう趣味の人じゃないです」


……なんで妹の親友にこんな説明を……。


「なーんだ。じゃあ雪村に妬いてんのか?」


なんだ、ってどういう意味? そんなつまらないものの感想みたいに言われても……。


「ねえ相馬さん」


「なにかな青山」


「俺の耳がおかしくなかったら……さゆと晃、さっき告白し合ってたよね? お互いに向けてじゃなかったけど」


「青山にも聞こえてたんなら、あたしの幻聴でもなかったんだな」


「うわー! 心配過ぎる!」


こ、晃はいい奴だと思うし、さゆの相手としても花丸だと思っている。でも……心配だー!


「青山、顔真っ青だぞ? 生きてるか?」


「うん……生きてます」

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