六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】


『……わかった。お母さんも奏子さんも、心配してくれてのことだかんね。でも、条件つけていい?』


『条件?』


『そう! 学校では今まで通り接すること。それと、一緒に暮らしてることは絶対に言わないで!』


『さゆがそれでいいんなら、それでいいけど』


『あと、勿論登校下校も別々ね』


『……同じ家から出て、同じ家に帰るのに?』


『晃くんの周りに彼女でもない女子がいたらツブされそうな不安しかないんだよ』


『……わかった。よくわかんないけど、知られないようにしときゃいいんだな?』


わかったのかよくわかってないのか、わからなかった。


――それから三週間後、空港でお母さんと奏子さんを見送った。


帰る時期がわかったら早めに連絡を入れてくれるとのことだ。


それまで……学校イチのモテ男の晃くんと同居しているって知られないようにしなくちゃ……。

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