六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
何故か、さゆの顔が紅かった。
……こすりすぎたかな。
「晃くん、私のこと好きなの……?」
……ああ。急に告られて恥ずかしくなったか。
「そうだよ。たぶんずっと前から好きだったと思うけど、自覚したのはあの、雷の日かな」
さゆが、俺を護ってくれた日。優しい腕で、抱きしめ返してくれた日。
「~~~私が、旭を好きだったってわかったの、……晃くんを好きになったから、だよ?」
「……は?」
え……なんか大きなことが一気に言われたような……。
「中学で旭とは離れて、晃くんと出逢って……晃くんはすぐに家族みたいな存在になったから、私も気づくの、遅かったんだけど……晃くんのことを好きなんだって気づいて、それから、同じ気持ちの、もっと小さなものを、旭にも持っていたって、気づいたの」
「え……と?」
……どう解釈すればいいんだ?