六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】


何故か、さゆの顔が紅かった。


……こすりすぎたかな。


「晃くん、私のこと好きなの……?」


……ああ。急に告られて恥ずかしくなったか。


「そうだよ。たぶんずっと前から好きだったと思うけど、自覚したのはあの、雷の日かな」


さゆが、俺を護ってくれた日。優しい腕で、抱きしめ返してくれた日。


「~~~私が、旭を好きだったってわかったの、……晃くんを好きになったから、だよ?」


「……は?」


え……なんか大きなことが一気に言われたような……。


「中学で旭とは離れて、晃くんと出逢って……晃くんはすぐに家族みたいな存在になったから、私も気づくの、遅かったんだけど……晃くんのことを好きなんだって気づいて、それから、同じ気持ちの、もっと小さなものを、旭にも持っていたって、気づいたの」


「え……と?」


……どう解釈すればいいんだ?

< 143 / 266 >

この作品をシェア

pagetop