六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
『さゆ、帰りも別のがいいんだっけ?』
『うん、悪いけど外で一緒にいるの見られてもヤバいと思うし。私、本屋さん寄って帰るから』
『あ、俺も』
『………』
『………』
こ、……この勉強好きめ!
『じゃ、じゃあ家で合流ってことで。すまないけど時間差で!』
『わかった』
駆けだした。
地域で一番大きな書店に入って、参考書のコーナーを見ていると。
……晃くんが現れた。お気に入りの本屋さんも同じなんだよなあ……。
晃くんが私に気づいたようで一瞬目が合ったけど、私はすぐに逸らした。
すまない。私のことは嫌いになってくれても構わないから……! って、こっち近づいて来るし!