六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
「うん。圭一さん泣くの、見てる方は面白いから」
「傍から見てれば面白いけど……お父さんと光司お父さん、あまり性格似てないよね」
「うん。圭一さんのがかわいい」
「光司お父さんは落ち着いてるよね」
……旭が言うには、私と旭は両方とも、パッと見は母親似らしいけど。
「……私と旭って似てる?」
「似てるよ」
晃くんはさらっと答えてくれた。
「兄妹って知らなかった頃も、なんとなく考え方のクセとか言い方とか似てるなって思ってた。昔馴染みの影響で似てるのかなーって」
「……そっか」
「さゆ。兄貴の旭だから大目にみるけど、せっかくの日に他の男の話しないで?」
「へ? あ、ごめん?」
「ん。ふつーに妬くから」
「や……」
って、え? もしかしてそれって、旭に嫉妬したってこと?
「なんでにやける」
「へっ? ご、ごめんっ。なんか嬉しくて……」
「どこが嬉しいの?」