六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
……なんで青山とはこんな話ばっかり出てくるんだ。この前は腐女子だと思われたみたいだし。
けどこういう、言葉を素直に受け取っちまうとことか、純粋なとこも咲雪と似ていると思う。
「あ、このあとスタバ行っていい? 新作、昨日出たみたいでさー」
「……よく食うね、相馬さん」
「甘いモンは別腹だろ」
まあコーヒーショップに行っても青山はコーヒーしか飲まねえんだけど。
あたしはブラックとか無理。めいっぱい甘いのがいい。
「今日もバイト行くの?」
焼肉屋を出て、スタバまで軽く歩く。
「うん、自分の外での食い扶持くらいは稼ぎたいし」
「……ほんとよく食べるもんね……」
青山からは平坦な瞳を向けられた。
あたしは、放課後や休日、コンビニでバイトしている。
勉強あるし、咲雪や琴とも遊びたいし、青山とも遊びたいからそう大金稼げるほどシフト入れてないけど、自分の小遣いくらいはまかなえているかな。
「俺も今日入ってるから、帰り待ってて。送る」