六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
「今日なんだけど、三科が俺んとこ来て、さゆをいじめるなって怒るだけ怒って帰って行ったんだけど。あと俺のこと、悪魔って言ってたんだけど。どういうこと?」
「………」
サーッと血の気が引いて行った。け、今朝の……。
「さゆ、俺のこと悪魔だと思ってるの?」
「そ、それは認識の祖語があると言うか――て、天使な琴ちゃんと比べたら、な話だよ!」
「……三科が、天使?」
こてん、と首を傾げる晃くん。す、すまねえ……!
「あの元ヤンが……?」
「うん? 晃くん何か言った?」
「いや、なんでもない。でも悪魔と思われるほどさゆに嫌われてるとは思わなかったから凹んでる」
「嫌ってなんかないよ! いつも助けてくれるし料理上手だしお母さんたちの会社の手伝いまでしちゃってるし、晃くんのこと尊敬してるから!」
「……そこまで言われると……」