六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
司さんに気づいて、背中をロッカーから離した。
「凛ちゃんお待たせー。無事口説いて来たよ」
「やるじゃねーか」
そう言って、司さんの頭を撫でる。……なんかいいなー。こういう雰囲気。
「そ、相馬さん……?」
「下の名前」
「り、凛、ちゃん……?」
「なんだ? 新しい遊びか?」
……独特な感性を持っているのかもしれない。新しい遊びって……。
「琴ん家ってどこ?」
「え……」
こ、琴? あまりにさらりと下の名前で呼ばれて、一瞬固まってしまった。