六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
「え――」
「晃くんが私を護ってくれるから、私も晃くんのこと護りたい。だから、怖いものから護りたい」
「え……と、俺が怖いもの……?」
ってか、今さゆ、なんかでけえこと言ったような……。
「……さゆが、傷付くこと?」
「え、私?」
さゆが、不思議そうな顔で俺を見て来た。
「うん。雷も怖いけど、それと同じくらい、さゆが傷ついたり泣いたりするのが怖い……かな」
だから。
「今日はさゆに護ってもらってばかりだったけど、さゆを護る位置を俺にちょうだい?」
「じゃ、じゃあ晃くんも大人しく私に護られてよね!」
「……わかりました」
「うん」
大きく肯くさゆ。
なんか、ヘンな約束ばっかり増えていくな。この同居生活。
でも、すごく―――……幸せだ。