六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
やっぱりか! ……晃くんのばか。さっきのはやり過ぎだってー。
ここは私が誤解を解かねば! と思ったとき、晃くんが穏やかな口調で言った。
「さゆは俺の大事な子だよ。ずっと」
こ、晃くん! 確かに付き合ってはいないけどその言い方!
う~あの時の二の舞になったら――
「やっぱり! 雪村くんと咲雪ちゃん、いつ付き合うんだろうって疑問だったんだよー!」
え。
「成績トップの美形同士、絵になるよね~」
ええ。
「あー、やっぱ咲雪さん、雪村かよー。わかってたけどな……」
「うん、わかってたけどな……」
えええ? ど、どういうこと……?
「どうやら好意的にとられてるようですなー」
腕を組んだ巽がのんびりした口調で言う。
「こ、晃くん、これって付き合ってるって思われてるんじゃ……」
「否定したかったら否定しときな?」
どういう自己責任⁉