六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
「ん……起きた? さゆ」
「あっ、う、うん!」
慌てて身体を起こそうとすると晃くんに押し止められて、また膝枕状態に戻ってしまった。
「晃くん? なんでこんな格好に?」
「さゆが俺の背中で寝落ちして、ソファから転げ落ちそうになったから避難先としてこんな感じに」
………まじか。
「そ、それは大変ご迷惑を……」
「いーよ。少しは眠れた? さゆ、いつも遅くまで勉強してるだろ」
「それは晃くんもじゃん。会社の手伝いとか」
「やりたくてやってることだから。晩飯、出来てるから食べるか?」
「うん」
今度はゆっくり起き上がって、ササっと服を整える。
また迷惑をかけてしまった……。