あの日の約束
この温かさは斗真だ。



どうして、私は彼の事を忘れていたのだろう


斗真…斗真…



私を1人にしないでよ



どこにいるの…


会いたい…会いたいよ…斗真…


会って私を抱きしめてよ…


斗真、君にもう一度好きと伝えたい…


強く願った瞬間、私の視界は光に包まれた


次に目を開けるとそこは病院だった

そして次に見えたのは大好きなあなたの顔だった



斗真「……!真麻、真麻!!!

分かるか?」

真麻「と、斗真?」

斗真「そうだ。良かった。目を覚ましてくれて…」


斗真が私の手を握って涙を流している

周りを見るとお父さんと玲於もいた


みんな、泣いている


動こうとしても全く力が入らない体

喋りたくても上手く呼吸ができない


そっか…私もう死ぬんだ。


もうタイムリミットが来たんだね。


あなたとさよならする日が来たんだね


私は今ここにいるみんなと最後の会話をしようと思い残りの力を口に込め精一杯口を動かした
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