恋は思案の外




そうしている内にも風は激しさを増していく。

‥‥さっきのおじさん、大丈夫かなあ。

今日はお昼にお弁当買いに来てたけど。あ、そう言えば二食分買っていたような‥‥奥さんの分かなあ。

わたしがハヤテ号のハンドルを握りながらそんなことを考えている内に、気付けば「吹雪」になっていた。



「えええええ!!!」


初雪のくせに吹雪って!!そんなのってアリ!?アリなの!?

茫然自失と辺りを見つめる。そんな自分の眼がもろ白目になっていたことに当のわたしが気付くことは無かった。そう、指摘されるまでは。





「───あれ、いろは?‥‥いろはじゃん!!運命!!」

「あ、‥‥‥」

「白目むいて何やってんの?てかその間なに?もしかして俺の名前忘れた?え?忘れたの運命の相手を???」

「‥‥‥ウンメーイ」

「ちょっとなんで視線逸らすの!?」




くっそ、最悪な相手に掴まった。

パトロール中だったらしくパトカーに乗りながら窓越しのわたしに張り付くショ、‥‥えっと「ショ」






「ショウヤだよ!!!!いい加減覚えてよいろは!!!」





‥‥‥そう、オマワリさん(兼ストーカーの)ショウヤ。




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