セカンド レディー
「なんだてめぇ?」
相手を睨みつける鋭い目付き。
「関係ねぇだろ」
相手を視界に入れない、冷たい氷のような瞳。
これだけの威圧にも負けない。
多分、この男は、他人に興味が無いんだ。
だからこそ、冷静に対応出来る。
「関係ねぇなら黙って……お前、もしかして霜華の無神かよ!?」
「バーカ。"霜華"って書いて『フロストフラワー』って読むんだよ」
相手をどこまでも見下す口調。
それに、どこか余裕のある表情。
それに対して、あたしの隣にいる男は、どんどん顔色を悪くしていく。
「マジかよ…。俺が悪かった、頼む…見逃してくれ……」
最初の威勢はどこに行ったのか、男からは余裕が無くなっていき、遂には逃げ出してしまった。