セカンド レディー
「もう逃げる〜。けいちゃんのばぁか」
片目を閉じ、舌をべーっとだす。
けいちゃんのバカ
あんぽんたん
わからず屋
心の中で暴言を吐き捨てると、準備室を後にする。
「やっぱりここが一番」
最終的にたどり着くのはいつもいる空き教室。
...って言っても、ここは既にあたしの知っている場所じゃないんだけど。
ふかふかのソファに寝転がると、数分であたしは意識を手放した。
「…ぃ」
「…柚姫」
誰かに呼ばれる声で目を覚ます。
んっ…なに?
「おはよ」
あたしのことを起こしたのはどうやら流牙くんのよう。
「おはよ」
頭の横に置いたスマホを見ると[12:08]と表示されている。つまりお昼休みだ。