セカンド レディー



「陽向くんは、あたしのこといらないでしょ?あたしもこんな醜い自分のことなんて大っっ嫌い」


掴んだ破片で、左腕を何度も切りつける。




「柚姫ちゃん、ダメ「あたしに触らないで…っ!」



咄嗟に伸ばされた腕を振り払う。



そうやって男は簡単に暴力を振るうんでしょ?



なんの戸惑いもなく、



女を傷つけるんでしょ?







陽向くんを殺気混じりに睨みつけていると、ガチャっとドアが開き、流牙くんたちが戻ってきた。



「…柚姫?」


「柚姫ちゃん、その腕…」



1歩、また1歩あたしに近づく男たち。




「いや…、来ないでっ!いやっっっ!!」



それから、

意識を手放すのに、時間はかからなかった。


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