セカンド レディー
あたしは、その優しさに何度も救われた。
「…優牙くん。あのね……」
この温もりに触れる度、何度も彼に伝えようとした言葉。
だけどあたしは、いつもその言葉を伝えることを戸惑ってしまう。
「…あたし、これ以上生きたくない」
伝えようと思った言葉とは裏腹の言葉。
だけど、本当はこれが本心なのかもしれない。
「あたしがいらない子だって、言われなくっても自分が一番分かってるんだよ…っ」
優牙くんの服をギュッと掴み、溢れ出す感情をそのまま言葉に出す。
誰かに心から必要とされたことなんてない。
男が求めるのは、いつだってこの醜い容姿だけ。
あたしには、なんにもない。
価値のないあたしなんて、
いらない…─────。