セカンド レディー
「"生きたくない"とか"いらない"とか、そんな悲しいこと言うな…。俺はずっと、柚姫の見方だから。何があっても孤(ひと)りにしねぇから…」
優しく背中をさすってくれる大きな手。
優牙くんの腕の中は、まるでここにいてもいいんだよって言ってくれているみたいに温かく安心感を抱く。
大っ嫌いな男のはずなのに─────
優牙くんは、やっぱり、他の男とは違う。
「…しばらくさ、ここにいてもいい?」
優牙くんの胸に体を預けたまま、そっと訊ねる。
少しだけ、気持ちを落ち着かせる時間が欲しい。
それに今、みんなの顔見たくないもん…。
「うん、いいよ」
陽向くんがみんなにどこまで話て、何を聞いたか分からないけど、優牙くんは何か察したからあたしをここに連れてきたんだと思う。
「…ありがとう」
そう口にすると、
あたしはそっと、目を閉じた。