セカンド レディー
「シャワー借りるね」
のっそりベッドから起き上がると、ベッドの横に置かれた、カバンの中から下着と制服を取り出した。
もともと、恭平くんの家に泊まってそのまま学校へ行くつもりだったから着替えは揃っている。
シャワーを浴びながら、鏡に映るあたしを見る。
濡れたミルクティー色の長い髪。
夏にも関わらず、日焼けをしていない雪のような白い肌。
くっきり二重に、長いまつ毛に縁取られた大きなヘーゼルカラーの瞳。
「気持ち悪い…」
男はこんな醜女を
"美しい"
"綺麗"
だと言う。
だけどあたしは、その美しさが醜くてたまらない。
こんな、化け物じみた顔なんて────。