セカンド レディー


それは、小学生の頃から何ひとつとして変わらない光景。




ただ、変わったことももちろんある。



「柚姫、今晩どう?」



教室に入り席に着くと、早速1人の男に声をかけられた。


その瞬間、一部の女子がざわついたけれど気にすることも無く「いいよ」とだけ返す。




男にとってあたしは、ヤりたい時にヤらせてくれる都合のいい女(セカンドレディー)でしかない。

もちろん、浮気相手にされることだってよくある。

その度に彼女の反感を何度かったことか。

それでもやめないのは、やめる理由がないから。


愛なんてない。

ただの遊び。


好きになった方が負けという言葉が本当にあるのなら、あたしは一生そのゲームに負けることは無い。



どれだけ甘い言葉を囁かれようが、

どれだけ惑わされようが、

本気になんかならない。



だからこそ、何度だって同じことを繰り返す。



最低女?

悪魔?

ドロボウ猫?


なんとでも言えばいい。
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