セカンド レディー


「ごちそうさま。あたし行くね」



マグカップをシンクを置くと、スクバを肩にかけ、そのまま彼の家を出た。


優牙くんの住んでいるマンションから、学校までは、歩いて5分程度。


学校につき、壁にかけられたアナログ時計を観ると9時40分を指している。

明らかに遅刻のはずなのに、昇降口には今来たばかりであろう生徒が何人もいた。


ここは、都内でも有名な不良校、『赤羽(あかばね)高校』だ。


通っているのは、不良やバカばっかり。もちろん、こんなところに通う真面目ちゃんは数少ない。


おまけに、その不良の大半は、有名な暴走族のメンバーなんだとか。


どうしてそんな学校に、あたしが通っているのかと言うと、アパートからもホテル街からも近いから。


あと、不良校だと校則も緩いから大抵のことは許されるから気が楽。いちいち細かいところまで気にしたくないし。


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