セカンド レディー






「ワケありか…」


ボソッと何かを呟く男。



「行くところないなら、ウチ来る?」



何を言い出すかと思えば。


見た目的に大学生かな?


仮に一人暮らしだとしたらあたしにとっても都合がいい。


まぁ、どーせ今夜だけだし。



「いいの?嬉しい」



胸の前で両手を合わせ、満面の笑みを浮かべる。



それが、蓮との出会いだった。


蓮は、隣町に通う高校生で、あたしより2つ上。



幼い時に両親が離婚して父親に引き取られたけれど、女を作り祖母の家に預けられたそう。


けれど、その祖母も去年他界し、そこから一人暮らしを始めたんだとか。


…本当か嘘か分からないけど。


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