セカンド レディー
それからすぐ、あたしは蓮のアパートを出た。
所詮あたしはただの遊び人。
優しさなんて所詮偽物(まがいもの)。
裏切られる前に、利用するだけしてこちらから捨てるのが賢い生き方ってもの。
あたしは二度と誰かに心を許さないと誓った。
「あたし…」
何がしたいんだろう…。
昼間は学校へ行き、夜は男のところを転々とする毎日。
だけど、何ヶ月経ってもこの生活に慣れることは無かった。
男とカンケーを持つのと反比例するように心がすり減っていく。
「もう、終わりにしたい」
ママ、ごめんなさい。
あたし、強くなりたかった。
ママを守りたかった。
だけど、あたしにはそんな強さ持ち合わせてない。
目の前には無数の車が走っている。
このまま、一歩踏み出せば…。
「…さよなら」
弱虫なあたし。