セカンド レディー
「なぁ、流牙きいてくれよ」
再び扉が開き入ってきたのは、さきほどの保健室の男。
「…げっ。なんで、お前がここにいんだよ」
男は、あたしを見るなり眉を寄せ、鋭い目付きであたしを睨む。
あーもう、なんなの?これ。
「この女のこと知ってんの?」
「知ってるもなにも、"如月 柚姫"って、この学校で知らない人いないでしょ?まぁ、流牙は、こういう女に興味無いだろうけど」
さっきのことで相当お怒りの彼は、あたしに敵意剥き出し状態。
はぁ…。
めんどくさいっ…。
唯一、誰の目も気にせず、1人になれる場所だったのに。よりにもよってこんなヤツらに邪魔されるなんて。