セカンド レディー

「そいつ、柚姫に相手にされなかったの根に持ってるだけだから」



その時、ソファに寝転がってスマホをつつく、恭平くんがボソッと呟いた。




「は?別に根に持ってねぇし。気にしてねぇし。こんな子より、可愛い子沢山いるしっ!」



あ、気にしてたんだ…。

あの一件から明らかに態度が変わるんだもん。それにこの反応。そりゃ、バカでも察するよ。



「嘘つけ。プライド傷つけられて悲しんでんだろ?マジでめんどくせぇから慰めてやってよ」



は?

なんで、あたしが…。


と、思ったけれど、誤解されたままっていうのもアレだし。



「言っとくけどあたし、別にあたなのことを拒んだわけじゃないよ。ただ、保健室ではヤらないって決めてるから」



他の噂が事実だとしても、その噂についてはハッキリ嘘だと言える。



ていうかさ、そんなことで敵増やしたくないんだよね。

さすがに女の子たちは全員敵だとしても、男を敵に回すとこっちとしても都合が悪い。


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