セカンド レディー



「とりあえず俺、柚姫ちゃん連れてくるように言われただけだからさ。話は流牙の方からってことで!」


そう言うと金髪はあたしの腕を掴んでスタスタと歩き出した。


「ちょっと待って!」


呼び止めても歩く足は止まることを知らないのか、たどり着いた場所はあの空き教室。


「柚姫ちゃん連れてきたよ〜」



さっきのこともあってか、少し気まずい。だけど、部屋の雰囲気はそんな気まずさを簡単に消した。



「ここ、座って」


案内されたのは、総長の座るソファと向かい合わせになった2人掛けのソファ。



「それで?なにかな?」


甘い声に、にっこりと微笑む。

解散はしなくても、あたしからして悪い話じゃないんでしょ?

じゃないと気が済まないし。
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